AKAMINE BLOG

メンズファッションディレクター 赤峰 幸生のBLOGです。

2013年02月19日(火)

朝日新聞be on Saturday “赤峰幸生の男の流儀” 『クラシック・ニューを探して』 2013年2月16日(土)掲載 [朝日新聞掲載記事]

画像(320x86)・拡大画像(480x130)

年明けにイタリアを回ってきました。フィレンツェで開かれる大規模見本市「ピッティ・ウオモ」や、ミラノの店先で、メンズファッション大国の「今」を感じるためです。

近年のイタリアでは、スーツでもわざと洗いざらしに見せたり、ダメージを加えたりといったテクニックが流行しています。でも、今年はそれももう終わりかな、との印象を受けました。着込んだように見せかけるのは、本当の装いではないということなのでしょう。
 
ファッションはとかく流行と結びつけられますが、私は服というものを大きく三つに分けて考えています。

一つはクリエーターが先駆的な仕事に挑戦した「先駆的商材」、次に時代にマッチして大きなビジネスになり得る「時代的商材」、そしていつまでも変わらず愛される「普遍的商材」です。
 
ボタンホールを色糸でかがったワイシャツ、細すぎるラペルのスーツ、先のとがった靴、やたらと厚みのある大きな腕時計。これらはいつか消えていくものではないでしょうか。
トレンドというのは移り変わるもの。時代性に左右されすぎない視点が大切です。
 
ただこれは、新しいものへの興味を持たないということではありません。私も意欲的に見て回ります。ただ、新しいものを前にしたときに考えるのは、それが「将来のスタンダードになり得るコンテンポラリーかどうか」という点です。
 

画像(180x157)・拡大画像(300x262)

イラスト・YAB

かつてビートルズが登場したとき、彼らはミュージックシーンの異端でした。それが今や「クラシック」とも呼べる存在になっています。ファッションにおいても「クラシック・ニュー」を探すのが粋ですね!

=============================================
*朝日新聞社に無断で転載することを禁止します。

Posted by インコントロ STAFF at 11時08分 Permalink  コメント ( 0 )

2013年02月18日(月)

Good Morning Akamine [Weekly Akamine]

如月第三週(7/52週)

画像(135x180)・拡大画像(300x400)

2013年2月11日(日) 戊申

【Cavally Twill Suit】

吹雪の中をロンドンからリーズへ。

Moved from London to Leeds in the blizzard.

画像(135x180)・拡大画像(300x400)

2013年2月12日(火) 己酉

【Heavy-weighted Knit Jakect with shawl collar】

行きつけのサンジェルマン・デ・プレのブラッセリで。

Relaxing at my favorite brasserie in Saint Germain des Prés.

画像(135x180)・拡大画像(300x400)

2013年2月13日(水) 庚戌

【Harris Tweed Hound's Tooth Jacket】

パレ・ロワイヤルの定番カフェで。

I love to visit this café at Palais-Royal.

Posted by インコントロ STAFF at 10時00分 Permalink  コメント ( 0 )

2013年02月12日(火)

Good Morning Akamine [Weekly Akamine]

如月第二週(6/52週)

画像(119x180)・拡大画像(265x400)

2013年2月4日(月) 辛丑

【Grey Flannel SUit】

好みの茶系でアクセント。

Grey with my favorite brown tie.

画像(119x180)・拡大画像(265x400)

【TONIK Blue Suit】

4月号撮影用にライラック、ラベンダーの花をイメージして。

Please imagine the flower garden of lots of lilac and lavender.

画像(119x180)・拡大画像(265x400)

2013年2月5日(火) 壬寅

【Scotish Country Tweed Jacket】

画像(119x180)・拡大画像(265x400)

2013年2月6日(水) 癸卯

【DORMEUIL SPORTEX Vintage】

画像(135x180)・拡大画像(300x400)

2013年2月7日(木) 甲辰

Good Morning from Paris.

画像(135x180)・拡大画像(300x400)

2013年2月8日(金) 乙巳

Good Morning from Milano.

画像(135x180)・拡大画像(300x400)

2013年2月9日(土) 丙午

2nd day in Milano

画像(135x180)・拡大画像(300x400)

2013年2月10日(日) 丁未

From the street of rainy Portobello.

Posted by インコントロ STAFF at 14時40分 Permalink  コメント ( 0 )

2013年02月05日(火)

MEN'S EX 2013年3月号 赤峰幸生の「服育のすゝめ」vol.3 [MEN'S EX 掲載記事]

名作映画に学ぶ服装術 その3
『カサブランカ』&『いぬ』


幼少の頃から外国映画が好きで、パンフレットなどを切り抜いてはスクラップしていました。それは今も私のオフィスにあり、貴重なアイデアソースとなっています。昔の名優たちの着こなしには、学ぶべきところがとても多いのです。

なかでも出色はトレンチコートの着こなしです。最近はラペルが太く雄々しいダブルブレストのスーツやジャケットの流行もあり、再びトレンチコートなみ耳目が集まっていますが、これほどまでに男らしい服はありません。軍服出自の武骨さが魅力で、新品ではなく着込んで生地がよれ、皺っぽくなったぐらいが恰好よい。トレンチコートはアウターの基本であり、男が憧れる“男”のアイコンだと言っても過言ではありません。
 

画像(206x320)・拡大画像(400x620)

 
『カサブランカ』に見るトレンチ着こなしの機微

トレンチコートが似合う名優といえばなんといっても『カサブランカ』のハンフリー・ボガードが筆頭に挙がります。昔の女の亭主に嫉妬しながらも気障な台詞を吐き、ラストシーンでは潔く身を引く男のダンディズムと、ボギーのトレンチコート姿は今も目に焼きついて離れません。

トレンチコートはベージュのギャバジンもしくはツイル。合わせるスーツはグレイフランネルもしくはサキソニー、春夏ならウェイトのあるモヘアなど、生地に存在感があるものがよいでしょう。ボタンを閉じてもたっぷりと余裕のあるコートの身頃は、腰回りにギャザーが寄るほどウエストベルトで絞り上げるのが粋な着こなしのポイントです。袖のベルトも同様に忘れてはいけません。一般的なコートにはストールなどの巻物がセットなのですが、トレンチには不要。それからもうひとつ、非常に重要なのが襟の表情です。むやみに立てればいいというわけではありません。装うシーンを考えて、ドレッシーに着るときは襟を立てず、小雨や風の中を歩くとき、さりげなく、自然に立てる。これぞ王道であり正統派の、男のトレンチコート姿なのです。

もうひとりトレンチコートの着こなしのお手本として、1962年のフランス映画『いぬ』から、ジャン=ポール・ベルモンドを挙げておきます。こちらはふんわりと甘さのあるフレンチシックなトレンチコート姿。ブリティッシュスタイルのボギーとはひと味違った着こなしですが、どちらも粋にトレンチコートを着ているという点に於いては同様なのです。これほどまでに着る人によって表情を変えるのは、トレンチコートならではの魅力といえるのではないでしょうか。

初めてのトレンチコートは家に帰って、すぐ・・・

そういえば私の初めてのトレンチコートは、21歳のとき日本橋丸善で購入したバーバリーでした。家に帰ると、買ってきたばかりのトレンチコートを風呂目の湯に浸け込んだのです。今でいう洗い加工ですね。トレンチは皺っぽいほうが恰好いいと、映画で学んだものですから。
 

画像(175x180)・拡大画像(300x307)

『カサブランカ』
1942年マイケル・カーティス監督作品。トレンチコート姿のボギーが空港でイルザたちを見送るラストは、ボギーとイルザの2人が脱出するバージョンも撮影されていた。もし後者で公開されていたら、ここまで名作と呼ばれなかったともいわれる。
『いぬ』
1962年ピエール・ルズー監督作品。モーリスは親友シリアンと“仕事”を計画するが、あえなく警察の御用に。モーリスはシリアンが密告したと勘ぐるが、密告者はモーリスの情婦だった。

Posted by インコントロ STAFF at 15時23分 Permalink  コメント ( 0 )

Good Morning Akamine [Weekly Akamine]

睦月第五週(5/52週)

画像(119x180)・拡大画像(265x400)

2013年1月28日(月) 甲午

【Brown Flannel Double-Breasted Suit】

1930年代のオーソン・ウェルズを想って!

Thinking of Orson Welles in 1930s.

画像(119x180)・拡大画像(265x400)

2013年1月29日(火) 乙未

【Grey Flannel Double-Breasted Suit】

赤黒アクセントにグレイフランネル。好みの合せで。

Grey with red and black. My favorite color matching.

画像(119x180)・拡大画像(265x400)

2013年1月30日(水) 丙申

【Cardigan Jacket】

1920年代のシャルベのラウンドカラーを復刻したギンガムチェックシャツが着たくって!

Wearing CHARVET's gingham check shirt. It has been restored of 1920s' round collar.

画像(119x180)・拡大画像(265x400)

2013年1月31日(木) 丁酉

【Navy Bankers’ Stripe Flannel Suit】

合せ色は2色。

You can see only 2 colors.

画像(119x180)・拡大画像(265x400)

2013年2月1日(金) 戊戌

【Navy x Brown Mixed Flannel Suit】

15年物のスーツにお気に入りのNICKYのタイ。

15-year-old suit and NICKY’s tie.

Posted by インコントロ STAFF at 14時44分 Permalink  コメント ( 0 )

2013年02月04日(月)

朝日新聞be on Saturday “赤峰幸生の男の流儀” 『見直されるツイード』 2013年2月2日(土)掲載 [朝日新聞掲載記事]

画像(320x86)・拡大画像(480x130)

 1年ほど前から、ざっくりとした味わいのツイード素材が見直され、今季はスーツやジャケットが数多く登場しています。丈夫で長年愛用できる点が、使い捨てのファストファッションに疲れ、「スローウエア」を求める現代の心理に響いているのでしょう。この流れは当分続くとみています。

 スコットランドやアイルランドといった寒冷地で育った羊の毛はバリバリとしていて、紡いだ糸も太い。織り上げた生地の表面を、昔はアザミのトゲでかいて起毛させ、温かみのある風合いを出したのがツイードです。保温性が高く、歴史の上では狩猟やゴルフなど、スポーツの場面で重宝されてきました。大自然に抜群になじむ装いを作ります。

 色は枯れた草原を思わせるベージュが基本。スコットランドでは、そこにさまざまに染めた糸を織り込んで固有のチェック柄、ハウスチェックを作り、家紋のようなものとして受け継いできました。

 かつてのごわごわとして硬いツイードと、現代のものは似て非なるもの。改まった場を除き、スポーティーなドレススタイルとして、仕事から休日まで幅広く活躍する素材に生まれ変わっています。

 コーディネートで一考していただきたいのは、素材感を合わせること。中にシャツを着る際には、ドレッシーなブロードではなく、綾織りやオックスフォードなど、表情のあるものを選ぶ。ネクタイもツルツルとしたシルクではなく、ウールを選択。パンツも起毛したフランネルのグレーがいい。これでこなれ感のある着こなしが完成します。

画像(180x154)・拡大画像(300x258)

イラスト・YAB

 何年も着て、ひじの生地が薄くなったら、レザーのパッチをあてる。そんな服の愛し方ができたら、本当に粋ですね!

======================================================
*朝日新聞社に無断で転載することを禁止します。

Posted by インコントロ STAFF at 11時03分 Permalink  コメント ( 0 )

過去の記事へ

ページのトップへ ページのトップへ

2

2013


          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28    



赤峰 幸生 (あかみね ゆきお)

● イタリア語で「出会い」の意のインコントロは、大手百貨店やセレクトショップ、海外テキスタイルメーカーなどの企業戦略やコンセプトワークのコンサルティングを行う。2007年秋冬からは『真のドレスを求めたい男たちへ』をテーマにした自作ブランド「Akamine Royal Line」の服作りを通じて質実のある真の男のダンディズムを追及。平行して、(財)ファッション人材育成機構設立メンバー、繊研新聞や朝日新聞などへの執筆活動も行う。国際的な感覚を持ちながら、日本のトラディショナルが分かるディレクター兼デザイナーとして世界を舞台に活躍。 Men’s Ex、OCEANSに連載。MONOCLE(www.monocle.com)、MONSIEUR(www.monsieur.fr)へも一部掲載中。

PHOTO

悩み「革ジャンをカッコよく着こなせません」

悩み「革ジャンをカッコよく着こなせません」

菊池武夫さんの着こなしテク

菊池武夫さんの着こなしテク

Discover Japan 7月号が発売されました

Discover Japan 7月号が発売されました

検索


カテゴリーリスト

最近の記事

最近のコメント

リンク集

RSS1.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2005 INCONTRO Co.,Ltd. All rights reserved.