2013年10月08日(火)
Akamine Royal Lineのお客様ご紹介 [INCONTRO NEWS]
先日、大阪よりAkamine Royal Lineのお客様がアトリエを訪ねてくださいました。
ご友人の結婚パーティーに出席されるためのスーツをグレーのトニックで誂えていただき、出来上ったスーツをお召しになったところを赤峰とフレームに納めさせて頂きました。
とてもお似合いですね!
赤峰がたびたびご紹介しているトニックという生地は、もともとは1957年にフランスのドーメル社の4代目、グザビエ・ドーメル氏が羊と子山羊の毛を混紡させて作り上げた素材です。
Akamine Royal Lineでも赤峰がウールとモヘアの混紡にこだわり抜いてオリジナルのトニック生地を開発し、長年お客様にご愛顧頂いております。
今回のお客様のようにフォーマルの場で、またビジネスの場でも年中活躍する生地ですので、ご注目頂きたいと思います。
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2013年10月07日(月)
朝日新聞be on Saturday " 赤峰幸生の男の流儀 『重宝するブルゾン』 2013年10月5日(土)掲載" [朝日新聞掲載記事]
1960年公開の映画「太陽がいっぱい」は、ルネ・クレマン監督による明細サスペンス。高校生の時に見た私は、物語の展開もさることながら、アラン・ドロン演じる主人公に殺されてしまう悪友(モーリス・ロネ)の着こなしに、「恰好いいなあ」と心奪われてしまいました。それは夏の海辺で、素肌にスエード(裏革)のブルゾンを羽織るスタイルです。
イタリアに行くと、男たちは至る所で、レザーブルゾンを着ています。車の運転をする時に、また休日のリストランテで、あるいは気温が下がった夏の夜の海辺で……。丸めておいてもしわにならず、フォーマルな場面でなければ、どこにでも着ていけるので、大変重宝するのです。
素肌の上に着るのは上級の着こなしですが、気温に合わせてシャツでもポロシャツでも、薄手のセーターでも、いかようにも調整ができます。ボトムスもグレーのフランネルからコーデュロイ、デニムまで幅広く合わせることが可能です。
購入の際には、豪華な表革でなく、上品で着回しがきくスエードがオススメ。濃い色は汚れが光って目立つので、明るめがいい。靴はブルゾンの色に合わせると全体がまとまります。
サイズは小さめを選びの少しタイトに着るのがかっこいいと思います。私は一番下のボタンは留めず、いわばベストの感覚で着ています。袖は長めで動きやすいものがお薦めです。重い服は避けたい現代ですから、なるべく薄くなめされた革を選びましょう。
私自身、30年着続けている一着もあるほど、長く愛せるアイテムです。休日スタイルの劇的な格上げが可能で、大人の男性にとって、必携と言ってよいと思います。
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朝日新聞社に無断で転載することを禁止します
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赤峰幸生の服育のすゝめ vol.11 [MEN'S EX 掲載記事]
服の原点・素材を見直す
ようやく暑さも和らいだ9月下旬、英国羊毛の産地スコットランドへ機屋(はたや)を巡る旅に出ました。アカミネロイヤルラインのオリジナル生地を注文するためです。
原料となる羊毛を選び、ブレンドを決めたら糸の番手を決定します。経糸(たていと)・緯糸(よこいと)の本数を検討して打ち込みを決め、仕上がりを待つ間にどんな目付けの生地が上がってくるか思いを馳せます。経験則を超える出来栄えのときもあれば、思ったように仕上がらないことも。しかし、これぞ服作りに携わる者の醍醐味。出来合いの生地を買い入れるだけでは、決して味わえない悦びがここにあります。
服を仕立てるだけでなく、素材作りから携われるのは服屋の特権。出来合いの定食メニューをただ食すのではなく、食材の仕入れから携わるシェフの悦びに通じるところがあるように思います。
グレーシャークスキンとネイビーバスケット
「真の洒落者は、流行に左右されない自分の定番≠持つべきである」と先月お話しいたしました。今月もその続きなのですが、今回は洋服そのものの話ではなく、その材料である素材について。ご紹介したいのは、グレーのシャークスキンとネイビーのバスケット生地です。
シャークスキンとは文字通り鮫肌のように鈍色の光沢を持つグレー生地です。私のシャークは、ドーメルのもので数年にわたり着込んだので光沢が落ち着き、とても良い風合いになってきました。欧米でグレーは、フォーマルな席でも着られる公共性が高い色とされます。グレーシャークはその風合いから、完全な無地よりも洒落た印象もあり、ビジネスから休日まで汎用性高く着られます。シャツ、タイ、靴の色も問わない懐深い生地です。
ネイビーバスケットにはスポーティな表面感があります。平日の出勤から休日まで出番が多々あり、仕立ててからもう15年ほどになるでしょうか。いまもくたらずしっかりとしたハリとコシがあるのは、目付け380g/uを超える打ち込みの良い英国生地だからでしょう。
服地は着込むほどに着る人を語ります
私にとってグレーシャークもネイビーバスケットも、間違いなく私の定番と呼ぶに相応しい。登場回数の多い、いつもお世話になっている服地。長期にわたり所有し着用頻度が高いことは、即ち愛すべきマスターピースということです。
私は洋服のブランドや些末なディテールなどは気に留めません。しかし、素材には並々ならぬこだわりがあります。耐用年数は?タイとシャツはどんな色が似あうだろうか?着回し力があるだろうか?10年後、生地が傷んだら、また同じ素材で作りたいと思うだろうか。
そんな条件をすべてクリアしてきたのが、先の2つの生地でした。時代を超える普遍性を持つ素材を着続けることで、やがて服がその人自身を語りだします。素材は単なる色柄ではありません。素材は、着る人のその人らしさ≠そのまま物語るものなのです。
今月の総括
自分の素材≠持つ。
それがその人の確固たるスタイルを確立してくれる。
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2013年09月30日(月)
Good Morning Akamine [Weekly Akamine]
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2013年09月25日(水)
朝日新聞be on Saturday " 赤峰幸生の男の流儀 『自然に溶け込む服』 2013年9月21日(土)掲載" [朝日新聞掲載記事]
近年のファッションの大きな流れの一つに、洋服の原形を作った英国への回帰があると言われます。千鳥格子やチェックといった伝統的な柄や、厚みがある英国的な服地に世界中のデザイナーが手を伸ばしている。それはモノがあふれて混乱した状況が続いた後の、「基本に帰りたい」という心情の現れではないかと考えています。
しかし、そんな流行とは関係なく、ずっと英国の伝統を踏まえて服を作ってきたデザイナーがいます。私が敬愛するマーガレット・ハウエルです。
彼女が作る服は、自然に溶け込む色あいがすばらしい。スコットランドの草原や湖水地方の水の色、ブリティッシュ・ガーデンを想起させる色使い。自然な色こそを身に着けるべきだと考える私にとって、本質的な価値を備えた服に思えるのです。
彼女は毎年2回、ロンドンで新作を発表していますが、ファッションショーを見たこのコラムの担当編集者は「イメージ通りのマーガレット・ハウエルで、新味に乏しい」などと言います。いや何を言う、変わらないことこそが価値であり、今の時代に求められている「新しさ」だと思います。
次のシーズンには着られなくなるような服はもういらない。「賢い服」を少しずつ買い足していくような、新しい資本主義のキックオフを感じています。フォックス・ブラザーズ社の毛織物といった一流の素材を使い、マーガレット・ハウエルの服は決して安くありませんが、普遍的で、時代を超えていく服だと思います。
30年前に彼女に初めてお会いした時に、和服に関する書籍を贈ったら、たいそう喜ばれました。自然や伝統に共鳴する心情は日英に通じるものがあるように思えます。
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※朝日新聞社に無断で転載することを禁止します
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2013年09月24日(火)
Akamine in Europe [Weekly Akamine]
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