2008年03月06日(木)
MEN'S EX 4月号 菊池武夫と赤峰幸生の Be Buffalo Forever! vol.22 [MEN'S EX 掲載記事]
菊池武夫さんと赤峰幸生さん。
ファッション界の2人の巨匠が毎回テーマを決め、それに基づいてお互いのファッションを披露し語り合う、夢の対談連載。
「今月のテーマ」
旅
タケ先生がヨーロッパ各国&NYの出張から帰ってきたかと思ったら、今度は赤峰さんが今年2回目の海外出張でミラノ&ロンドンに。そんなこんなでスケジュールの調整がどうしてもつかず、今回はそれぞれを単独取材。理由が理由なので、テーマを“旅”にしました。海外を忙しく飛び回るお二人ですが、その旅に欠かせないものとは?
■(写真右)菊池武夫氏
恐るべし、タケ先生。ヨーロッパへの2〜3週間の出張でも、こんな小さなカバンで出掛けます。この日は、ニューヨークハットの帽子、40カラッツ&525のカシミア混ジャケット、クラブキングのTシャツ、Gスターのジーンズ、ダグ マークソンのシューズ、アンティークのスカーフ、クリケットのチーフ、ノッシュのウエストポーチという合わせ。機内に乗るときもこのまんまです。
■(写真左)赤峰幸生氏
機内に乗るときの格好を再現していただきました。シャツはジュンヤ ワタナベ マンとセントジェームスのダブルネーム、それにリーバイスのコーデュロイパンツ、コンバースのオールスターというコーディネイト。セントジェームスのシャツといい、オールスターの紐の通し方といい、ちょっとしたところでヒネリを演出するのが赤峰さん流です。カバンはリモワ。
■歳を重ねるごとに荷物が小さくなりました
菊池 2〜3週間の海外出張が多いんですけど、最近は驚くほど荷物が少ないんです。
M.E. タケ先生、これ小さすぎです。国内の2〜3泊用ですよね(笑)。
菊池 何が少ないって、洋服が少ないからでしょうね。「えっ、これだけで来たんですか?」ってよく驚かれます。洋服は基本的にカジュアルパンツ1本と、靴は履いている1足だけ。パーティとかがない限りはほとんどこんな感じです。ただ、下着だけは2週間あったら10日ぶんくらいはもっていくかな。僕は昔から自分で洗濯するんです。
M.E. 旅の必需品を教えてください。
菊池 バリカン、室内履き、霧吹きです。2〜3日ごとに頭を刈っているのでバリカンは必需品ですし、室内履きもホテルによってはないので必ず持っていきます。昔はアイロンを持っていってたんですけど、今は着る服もカジュアルになったし、大変なので、1日着たら、霧吹きをしてひと晩置いておくんです。すると、大抵はもとどおりになっていますね。この3つがない旅は考えられません。>
M.E. 今日してらっしゃるウエストポーチも、海外でいつもしてらっしゃるような気がするのですが・・・・・。
菊池 よく気がつきましたね(笑)。実は海外で財布をすられたことが3回もあって、それもあって、海外ではウエストポーチをするようにしたんです。必ず真ん前にしてね。これだったらさすがに盗られないでしょう(笑)。
M.E. 確かに。もうひとつ気になったのは、今日の小物はどれも形がかわいいということ。
菊池 必要なものでも形がかわいくないと、買う気がしなくてね。この霧吹きひとつにしても、フォルムがすごく美しいですよね。
M.E. カバンの中身を拝見しているだけでも楽しいです。
(→)必要最低限のものしか入れません
45歳くらいまでは大きなトランクを3つくらい持っていっていたそうですが、歳を重ねるごとに荷物は小さくなっていきました。今では2週間の出張でも、国内の2〜3泊用のカバンで間に合わせてしまいます。下着以外の服は、必要最低限。
・(上左)エールフランスのアメニティケースをオードトワレ入れとして使用
・(下左)大のお気に入りのプラダのデニム製ポーチ
プラダのデニム製ポーチは、グルーミングバッグとして活躍。「ポケットが多数ついていて非常に使い勝手がよかったので、同じデザインのでこれが2つめになります」とタケ先生。
・(上真中)小物はデザインにこだわっています
何気なくカバンに詰め込まれている小物の数々は、どれもタケ先生のお眼鏡に適ったもの。ホチキス、鉛筆削り、ボウタイ2本、メガネケース。「必要なものがあってもデザインがいまいちだったら買いません」という徹底ぶりです。
■旅行や出張も“生活の移動”、服を選べる余裕がほしい
M.E. 先生は旅の荷物が多いので有名です。
赤峰 海外出張はだいたいいつも10日〜2週間なんですけど、今日持ってきているリモワと、サブのリモワ、それとビジネスバッグを持っていきます。1月のピッティに行ったときは、行きの時点で40kgでした。
M.E. 大半はワードローブですか?
赤峰 そうですね。スーツ3着、ジャケット、スラックス、ジーンズ、シャツと下着を日数分、タイ20〜25本、チーフ10枚、靴3〜4足とジョギングシューズ。あと、パジャマも2枚持っていきます。
M.E. さ、さすが。随分と多いですね。
赤峰 出張や旅行も僕にとっては“生活の移動”なんです。使わないかもしれないけれど、朝起きて、その日の気分で服を選ぶ余裕は常に持っていたい。ホテルも値段の高い安いではなくて、クローゼットの大きさが重要なんです。クローゼットの小さなホテルには泊まりません。
M.E. 絶対に欠かせないものって何ですか?
赤峰 イタリア出張が多いので、イタリア仕様のアイロンはいつも持っていきます。シャツはもちろん、チーフやパンツに至るまで自分でアイロンをかけるんです。あと、毎回必ず持っていくのは画材。絵の具と筆をもって1リットルのペットボトルに水を入れて、オフの時間に水彩画を描くんです。あとはお気に入りのCDとCDプレイヤー。中島みゆきも聴けば、美空ひばりだって聴きます。
M.E. イタリアで美空ひばり、素敵ですね。
赤峰 あと欠かせないのがスエードのブルゾン。機内でもカーディガン代わりに着っぱなしです。それと夏場はモヘアのスーツ。クリースが取れにくくて、出張には絶対に欠かせない存在です。一日着ても、風呂場にひと晩つるしておけばもとに戻りますから
(→)行きの時点で40kgを超えることも!
赤峰さんのお荷物で特筆すべきは持っていくワードローブの多さです。少しでも減らしたい荷物ですが、赤峰さんはそんなこと気にしません。行きの時点で40kgを超えることもしばしばというから驚きです。
・(上)タイは基本的に20〜25本。茶とネイビーが基本
・(下左)靴は最低3足。黒と茶のドレスシューズ、スエードのカジュアル靴が基本
・(下右)スーツは基本3着。半分に折って、肩には下着などを入れて型崩れを防ぎます
Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 コメント ( 0 )
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