AKAMINE BLOG

メンズファッションディレクター 赤峰 幸生のBLOGです。

2009年11月06日(金)

MEN'S EX 12月号 平成の寺子屋 赤峰幸生の上級ファッション塾 連載vol.12 [MEN'S EX 掲載記事]

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「5ポケットパンツを大人っぽく穿く方法を教えてください」

真のクラシックを追求し、服のみならず、生き方そのものに自らのスタイルをもつ男、赤峰幸生。
氏が考える、男のお洒落を伝授する連載。第12回は、「5ポケットパンツ」。大人っぽく穿く方法とは?


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回答1
リーバイスのヴィンテージに上は上品なヨーロッパのアイテムを合わせます
ヴィンテージのスエードブルゾンにセントジェームスのバスクシャツ、リーバイスの501XX、フローシャイムのコブラヴァンプという合わせ。「ジーンズとセントジェームスの組み合わせ、それにスエードブルゾンを合わせるのは、私の定番です。上にアメリカものを合わせるのではなく、ヨーロッパのアイテムでまとめているのがポイントです。袖口のリブのヨレ感、程よく色落ちしたジーンズとの合わせがとても気に入っています」

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靴と靴下の色合わせはカジュアルで必須!
何気ないスタイルですけど、靴下は靴との色合わせがされています。「靴下の色を軽く見てはいけません。脚を組んだときに見えるからです。お洒落は足元からといいますが、お洒落は靴下から。ジーンズのときこそ、こだわりたいですね」

■ジーンズはドレスマインドで合わせます
赤峰  5ポケットパンツの代表といえば、まずはジーンズ。アメリカ的なアイテムゆえ、スニーカーと合わせてしまいがちですけど、赤峰的にはドレスな気分で合わせるのが、ジーンズをコーディネイトするときの基本です。アメリカ的な合わせをしてしまうと、だらしなく見えてしまいがちなんですよね。ジーンズというアイテムを、普段穿いているグレイのフランネルパンツと置き換えて考えてみたり、ドレスコードの中においてどう位置付けるのか、そこが基本になります。
M.E.  なるほど。その中で先生の定番パターンはあるのですか?
赤峰  合わせにいくつか自分のパターンがあって、今日でいうとセントジェームスのボートネック、マリンニット、ドレスシャツ、スエードブルゾンなど、いくつかの定番はあります。ジーンズはヴィンテージの風合いが好きで、コーディネイトでヨーロッパのヴィンテージと出会わせてあげるのが好きなんです。
M.E.  なるほど。次にサイズとシルエットのお話です。パツパツなものはあまり穿かないだとか、いろいろルールがおありと思うのですが、赤峰さん的シルエットの黄金バランスを教えてください。
赤峰  ジーンズのシルエットは、まず裾幅のバランスが大切です。ブルージーンズの場合、18〜18.5cmが基準ですね。裾幅が太いものに関しては、お直しに出して裾幅を詰めてしまいます。あとワタリですが、比較的ゆったりしているものが好きですね。全体的にパツパツでただタイトであればいいというのは、赤峰的にはあり得ません。それとジャケットやブレザーを合わせるときは、ワタリにややゆとりがあるものを選びます。ワタリが細いとジャケットとの連続性がなくなってしまうからです。個人的にはリーバイスの505あたりがちょうどいい塩梅で好きですね。
M.E.  なるほど。ジーンズの裾幅を細く直して穿く先生のやり方は、日本ではさほど浸透していませんが、確かにイタリア人の間では一般的ですよね。

 
■色使いはMAX3色まで極力絞り込むのがコツ
赤峰  そうですね。みんな結構直して穿いています。それと合わせ方にもコツがあります。上の分量を大きく見せる考え方と、下を大きく見せる考え方の、2つの方法があります。ブルゾンの場合は上をタイトにまとめるのが基本ですし、黒白のバッファローチェックの合わせなんかは上をたっぷり見せるように着ています。カジュアルの場合、どちらかにボリュームを持ってくるのがポイントですね。
M.E.  色使いもご教授願います。
赤峰  マックス3色。白はOKとして、ブルージーンズの場合、プラス1色でどうまとめるかを考えて着るといいと思います。色を使いすぎるとどうしてもチグハグな印象になってしまいますからね。
M.E.  それと今回気になったのが、コーデュロイパンツが多かったこと。実際、普段もよく穿かれていますよね。
赤峰  かなりの本数を持っていますし、実際年間を通して穿いています。ブルージーンズよりもシワになりにくいのと軽くて穿きやすいんですよね。ただし、ほとんどが色の薄いパンツです。選ぶ基準は白のシャツが映えるかどうかなんです。下に濃いものを着ると下の分量が重くなって上の存在感がなくなってしまうんですよね。だから自然と、上は濃いめ、下は薄めの合わせが多くなります。
M.E.  なるほど。
赤峰  セットインもありますけど、基本はラグランです。ラグランのコートは二の腕が太いのがカッコいいですよね。ただ、国によって違っていて、フランスは鎌が高くてナローにできているんですけど、これはこれでまたいいんです。あと、ここ近年、気になる色感というと、ミルクティーカラーですね。ミルクティーのように牛乳の色がいっぱい入っていると薄いベージュになりますし、少ないと茶色になります。茶からベージュ系のグラデーションで全体をまとめ、これをブルーに組み合わせても非常に相性がいいので、覚えておくと便利です。
M.E.  今回も4コーディネイトがそれにあたりますね。覚えておきます。ありがとうございました!
 
 

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(←)回答2
ブレザーを合わせるときはジーンズのワタリによりゆとりを
イザイアの信濃屋別注ブレザーに、ボレッリのシャツ、リーバイスの501。「ジーンズに合わせるブレザーは、金ボタンが基本。ノータイのときは襟腰の高いドレスシャツでアクセントをつけ、ワタリにゆとりがあるものを選ぶのがポイントです。色も濃いめできれいめに。スエード素材のサイドゴアとベルトで洒落感を出しました」

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(→)回答3
コーデュロイパンツを使ってミルクティー系の色合わせ
ウールリッチのヴィンテージのチェックシャツに、リガッティの白のコットンツイルシャツ、リーバイスのコーデュロイ、ニュー&リングウッドのスリッポン。「赤茶で秋の色を表現しました。コーデュロイパンツに合わせ、シャツのチェックに薄いグレイが入っている点、下に白のドレスシャツを合わせているのが赤峰流です」

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(←)回答4
濃色系ジャケット+オフ白パンツなら上品に
700g/mくらいあるメルトンのコート地で作ったリヴェラーノのジャケットに、シャルベのギンガムチェックシャツ、アカミネロイヤルラインの三段レジメンタル、サテンのリーウエスターナー。「これも今の気分のミルクティーカラーです。チープに見える中でのシックさを表現しました。ドレスシューズではなくスニーカーで」

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(→)回答5
コーデュロイ×マリンニットで冬のフレンチトリコロール
ヴィンテージのマリンニット、ラコステの赤の長袖ポロ、サックス色のリーバイスのコーデュロイ、コンバースという合わせ。「ウインターマリンルックですね。冬の中のトリコロールをさりげなく表現しています。マリンニットのボタンをさりげなく外してポロの襟を立てているのがポイント。この上に着るとすれば、Pコートですね」

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(←)回答6
薄色コーデュロイでトップスを引き立てます
ベミジのCPOジャケット、信濃屋の赤の半袖カシミアポロ、リーバイスの白のコーデュロイという合わせ。「赤、黒、白という3色で合わせた表現ですね。コンテンポラリーな色の合わせをベーシックなアイテムでコーディネイトしました。これは上にボリューム感を持ってきたもので、近所に出掛けるときなんかは、こんな感じです」

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(→)回答7
ベージュ×グレイ×白の合わせで全体をまとめます
レクレルールのスエードブルゾン、バランタインのカシミアニット、Y.アカミネの白シャツ、リーバイスのコーデュロイ、マンテラッシのスリッポンという合わせ。「グレイとベージュ、ベージュと白は本当に相性がいいんです。この色&アイテム合わせは私の大定番。ベージュ系のコーデュロイは知らざれる万能アイテムで重宝しますよ」

今月のおさらい

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 ジーンズスタイルはドレスマインドでヨーロッパ系と合わせるのが基本
 ジーンズの裾幅は18〜18.5cm、ワタリ幅にゆとりがあるものが◎
 軽くシワになりにくいコーデュロイパンツは重宝。薄色を選ぶのが赤峰的セオリー

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分   コメント ( 0 )

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朝日新聞 “be on Saturday” 赤峰幸生の男の流儀 『民芸につながる装いを』 2014年9月6日(土)掲載

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